アトピー性皮膚炎はなぜ起こるの?


アトピー性皮膚炎は、以前は生後6ヶ月から2~3歳児を中心に多く発症し、小学校を卒業する12歳前後には治るのが普通とされていました。
しかし、最近では、非常に幅広い年齢層にまたがる傾向が見られます。
大人になってから急に症状が現れたり、長期化してなかなか完治してないという方も珍しくないのです。
アトピーは年齢とは関係無しに発症し、しかもいつ治るかもわからない厄介な病気の一つになってきてるのです。
厚生省の調査でも、日本人の3人に1人はなんらかのアレルギー症状を抱えており、中でもアトピーに悩む人は軽症者でも含めて全人口の10%近くになるといわれています。

そもそもアトピーという病名をつけたのはアメリカのザルツバーカーという医学者であり、
1933年にかゆみや炎症を起こす皮膚炎をアトピー性症候群と呼んだそうです。
今からざっと70年前、かなり以前からアトピーという言葉が使われていたことになり、
ギリシャ語で「奇妙な」「不思議な」という意味があるのです。
当時の学者たちにも、原因がわからず、なんとも不可解な病気と頭をあかけていたのでしょう。
今日、アトピー患者がこれほどまでに急増したこと自体がまさに奇妙な現象というほかありません。
アトピーは現在にいたっても、原因が完全に解明されているわけではありませんが、
発症のメカニズムについてはある程度のところまでは解明されているのです。

乳幼児に多く見られるアトピーは、生後まもなくであれば、顔や首にじくじくした湿疹ができ、
やがて時間がたつにつれてカサカサに乾燥し、粉を吹いたようになるのが特徴です。
また、重症にあんると、首筋や、肘、膝の裏が赤く腫れ上がり、でこぼこした皮膚の表面から汁(リンパ液」が出てきます。
これがとにかくかゆいのです。
少しでも注意を怠れば、子供は無意識のうちに掻き続け、かゆさを通り越して痛みを伴うようになるのです。
全身血まみれ、汁まみれになって泣きわめくのです。
本来アトピーは遺伝的な要素が強い体質性の湿疹と考えられていました。
なので、両親あるいは片親がアレルギーをもっていれば、子供に出る可能性が非常に高いとされてきたのです。
最近では、大人になっても治らなかったり、逆にひどくなるケースが増えているのです。 さらには大人になってから発症、悪化したり、大人になっても治らないことがめずらしくなってきているのです。
最近多く見られるのは、家族にアレルギー疾患のない人、つまりアトピーを引き起こす遺伝子をもたない人にまで症状が現れるようになったことです。
この原因として考えられているのが、私達の周りを取り巻いている環境の変化なのです。
一歩外にでれば、汚染された空気や強い紫外線にさらされます。
毎日摂取している食べ物には農薬や化学肥料、食品添加物が含まれています。
生きていくうえで欠かせない水も決して安全とはいえません、
また社会生活が複雑になり、職場や学校、地域や家庭においても何かとストレスがたまりがちなのです。
このような諸々の日常にさらされているうちに、わたしたちの身体はいつの間にか生活環境の全般から受ける刺激にうまく対応できなくなって しまったのです。
アトピーは刺激への過敏体質と考えられているのです。